小児矯正を行うタイミング

時期により異なる小児矯正

小児矯正は、主にあごの大きさや形、咬み合わせなどを整える一期治療(床矯正)、歯並びや咬み合わせを治す二期治療に分けられます。なお、一期治療(床矯正)中に出っ歯・叢生・開咬・すきっ歯・交叉咬合の治療はできますが、受け口の治療は0期治療となっているため、やや早めのタイミングでご相談いただくのがベストです。
当院としては、気になったら早ければ早いほどいいというのが考えです。

矯正開始時期については、歯科医師によって様々です。一般的には3歳頃から歯列矯正を始めることが可能ですが、場合にとっては早く始めすぎて将来再矯正が必要とあってしまう場合があるため、子供の歯列矯正を始めたい、歯並びが気になりだしたなどと感じたら、まずは専門医医に見てもらいカウンセリングを行い、判断していきましょう。

0期治療

3歳くらいから

3歳咬み合わせやアゴのズレを治療していきます。
このときはお子さんにある悪い癖を治す治療も同時に行っていきます。
舌のクセや指しゃぶりなど咬み合わせに影響するクセを治していきます。

一期治療

5歳くらいから

5歳乳歯と永久歯が混在している歯列混合期に行います。永久歯はきれいに並ぶスペースがなければ正しい歯並びで生えてくることができません。歯列混合期はこどものあごが成長する時期ですから、上手にコントロールすることで骨格そのものを改善して永久歯がきれいに生えてくるスペースを作ることができます。これにより、二期治療がやりやすくなりますし、二期治療が必要なくなるケースもあります。また、抜歯せずに二期治療ができる可能性も高めてくれるなどのメリットがあります。

早期治療が効果的

一期治療が最も効果的なのは、乳歯が永久歯に生え変わる5才~7才ぐらいに治療をスタートさせることです。一期治療で行う床矯正では、あごの大きさを整える装置を付けます。この装置には、取り外し可能で1日のうち一定時間だけ装着するものと、固定するものがあります。あごが著しく成長する時期であれば、取り外し式の装置を使った矯正が可能ですから、お子様の負担も軽減できます。
また、この時期は思春期ほどのコンプレックスがなく、周りにも矯正治療行うお子さんを多いため、心理的な面でも適している時期といえるでしょう。

一期治療の期間

治療中の通院頻度は1~2か月に1度程度で、治療期間は約2年です。
一期治療終了後は、永久歯が生えそろう12歳くらいまで経過観察します。

一期治療の内容

あごが小さいと歯が重なって生えてきます。一期治療では、あごの横幅を広げて、永久歯が正しい歯並びで生えるスペースを作ります。力をかけることで押し広げる装置ですから最初は違和感があり、個人差がありますが痛みが起こる場合もあります。違和感や痛みは1週間ほどすると慣れて気にならなくなっていきます。
なお、一期治療であごを大きくしても顔が大きくなる・エラが張るなどは起こりませんので、ご安心ください。

二期治療

12歳くらいから

12歳一期治療であごの形や大きさ、前後関係を改善した後、永久歯がすべて生えそろい永久歯列が完成した時点で、歯並びのでこぼこ、歯が回転して生えている、上下の咬み合わせが悪い、前歯の前突感が若干あるなどの場合に行います。
二期治療では、成人の矯正治療と同様にブラケットやワイヤーで歯を動かします。ただし、一期治療であごの形や大きさ、前後関係が改善されているため、一般的な成人矯正よりも短い期間で歯並びが整いますし、抜歯が必要になるケースも少なくなっています。また、一期治療で歯並びや咬み合わせも改善されている場合、二期治療を行う必要はありません。
ただし、一期治療を受けていなければ二期治療を受けることはできません。その場合には、成人矯正を受けていただくことになります。

二期治療の期間

歯並びの状態によりますが、一般的に二期治療は1~2年前後です。

二期治療の内容

歯の表面にブラケットを接着し、そこにワイヤーを結んで歯を動かします。当院では白いブラケットなど目立ちにくい装置を使って、お子様の心理的な負担を軽減しています。
主に生えそろった永久歯をキレイな歯並びに仕上げていく治療をしていきます。